Polymorphism











AutoCAD LTを利用できる新発想システム開発ツール!  安全と信頼の完全自社開発製品!

はじめに
LT VB-COM HELP Samples


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はじめに

  LT VB-COMとは?

LT VB-COMはAutoCAD LTに対して、Visual Basic(以下VB)や Visual Basic for Application(以下VBA)でアクセスすることを可能にするシステムです。
このシステムにより、AutoCAD LTをVBやVBAでカスタマイズすることが可能になります。

このシステムでは、皆様にAutoCAD LTをVBやVBAのプログラムで操作するための「関数」や「命令」を提供する開発ツールとしてお使いいただけます。


本製品の目的:
本製品LT VB-COMはAutoCAD LTをカスタマイズするための開発ツールです。しかし、すべての制御をこのツールで実現することを目的としているわけではありません。本製品の目的は、AutoCAD LTのメモリ内に存在する図面データベースを操作することが中心です。図面データベースの操作とは、図形やシンボルテーブルなどのオブジェクトを直接操作することです。この操作により、通常AutoCAD LTからは取得できない各オブジェクトの情報を、そのままの精度で取得することが可能となります。もちろん同じ精度のデータを、オブジェクトに直接セットすることも可能です。
AutoCAD LTの図面エディタ上の操作や、コマンド実行などは通常のVBやVBAの命令(主に「SendKeys」や「SendMessage」)などを併用して実現してください。 アプリケーション作成の際などには、このことを踏まえて設計をおこなってください。


対象者:
・VBやVBAでAutoCAD LTをカスタマイズしたい方。
・VBやVBAの使用経験が少しある方。
・AutoCAD LTのコマンドや機能を多少ご存知の方


このヘルプに関する注意:
このヘルプファイルは、LT VB-COMを利用する方のために用意されたヘルプです。その他の目的で使用するこは禁じられています。
ヘルプ本文中には、AutoCAD LTやVisual Basicに関する内容が使用されていますが、その詳細についてはAutoCAD LTやVisual Basicに関するマニュアルやヘルプを参照してください。
このヘルプの一部あるいは全部を無断で複製、転載、放送等をすることは、法律で認められた場合を除き、著作者の権利侵害となります。
Autodesk、Autodeskロゴ、AutoCADは米国オートデスク社およびその他の国における登録商標です。
その他の会社名、商品名はそれぞれ各社の商標または登録商標です。



概要

  LT VB-COMの概要について説明します

AutoCAD LTのカスタマイズ:
レギュラー版のAutoCAD では以下のような開発ツールを利用して、プログラムによるカスタマイズが可能です。

しかし、AutoCAD LTはレギュラー版のAutoCADから機能を削り、価格を安く設定した製品です。AutoCAD LTで削られている機能の中心は、3次元機能とカスタマイズ機能です。特にカスタマイズ機能においては、プログラムによるカスタマイズは、完全に使用できなくなっています。
しかし、LT VB-COMではAutoCAD LTで使用できなくなっている「ObjectARX」や「AutoLISP」、「AutoCAD VBA」などを一切使用せずに、独自の概念とプログラム手法でAutoCAD LTをカスタマイズ可能にした開発ツールです。

LT VB-COMのしくみ:
LT VB-COMは使用中のAutoCAD LTに余計な負荷をかけずに、AutoCAD LT用の開発ツールを組み込むことを目的としています。そのため、Autodesk社推奨の「オブジェクト イネーブラー」(以下「イネーブラー」)の技術を利用しております。
Autodesk社からも、このAutoCAD LT用の「イネーブラー」が配布されています。これは、Autodesk社の製品である「Architectural Desktop(建築用製品)」や「Mechanical Desktop(製造用製品)」などの製品で使用されている特殊な図形情報を、AutoCAD LT上で復元して使用できるようにするために提供されています。「Architectural Desktop(建築用製品)」や「Mechanical Desktop(製造用製品)」などの製品は、その製品独自の図形や部品などの、通常のAutoCADやAutoCAD LTに存在しない特殊な図形情報(カスタムオブジェクト)を含んでいます。「Architectural Desktop(建築用製品)」や「Mechanical Desktop(製造用製品)」などの製品から、この特殊な図形情報(カスタムオブジェクト)を含んだ図面ファイルを受け取った場合、自分の環境に「Architectural Desktop(建築用製品)」や「Mechanical Desktop(製造用製品)」が入っていないと(通常のAutoCADやAutoCAD LTの場合)、その特殊な図形情報(カスタムオブジェクト)の部分を復元することはできません。

復元されなかった特殊な図形情報(カスタムオブジェクト)は、「プロキシオブジェクト」と呼ばれる実体の不明なオブジェクトになってしまいます。
ここで「イネーブラー」が登場します。Autodesk社から配布されている「Architectural Desktop(建築用製品)」や「Mechanical Desktop(製造用製品)」用の「イネーブラー」を、ホームページなどから入手(ダウンロード)し、この「イネーブラー」を通常のAutoCADやAutoCAD LTの環境に組み込みます。「イネーブラー」を組み込んだ後、再び特殊な図形情報(カスタムオブジェクト)を含んだ図面ファイルを開きます。通常のAutoCADやAutoCAD LTも、特殊な図形情報(カスタムオブジェクト)を含んだ図面ファイルを開くと、自動的にその特殊な図形情報(カスタムオブジェクト)部分を復元させようと、「イネーブラー」を検索し起動します。その結果特殊な図形情報(カスタムオブジェクト)部分は「イネーブラー」によって正しく認識できる図形に復元されます。

LT VB-COMは、この「イネーブラー」の技術を利用したアプリケーションです。「イネーブラー」は、ObjectARXの開発環境から作成することが可能なために、誰にでも作成することができます。

LT VB-COMではこの「イネーブラー」に、さらに独自のCOMインターフェースを実装させることで、VBやVBAからこの「イネーブラー」を経由してAutoCAD LTの操作を実現しております。

「イネーブラー」の実行には、アプリケーション独自に設計された再び特殊な図形情報=「カスタムオブジェクト」が必要になります。この「カスタムオブジェクト」が含まれている図面をAutoCAD LTで開くと、自動的にその「カスタムオブジェクト」を復元するために必要なプログラムを実行しようとします。しかし、どのAutoCAD LTの環境にもこのプログラム「イネーブラー」が存在するわけではありません。(基本的に「イネーブラー」は、必要な方だけがダウンロード等により入手し、インストールしているものだからです。)そのため、この「イネーブラー」が存在しないAutoCAD LTの環境で「カスタムオブジェクト」を含む図面を開いてしまうと、「カスタムオブジェクト」を復元するためのプログラム「イネーブラー」が存在しないため、「プロキシオブジェクト」と呼ばれる実体の不明なオブジェクトとなってしまいます。この「プロキシオブジェクト」は、実態が不明なオブジェクトのため設計者にとっては迷惑なオブジェクトです。
「イネーブラー」の技術を利用しているこのLT VB-COMも、もちろん、その実行の際には「カスタムオブジェクト」が必要となります。
しかし、このLT VB-COMで使用している「カスタムオブジェクト」は、特殊な「カスタムオブジェクト」となっており、「プロキシオブジェクト」にはならないようになっています。そのため、LT VB-COMを利用した図面を流通させた場合でも、他のAutoCAD環境でその図面ファイルを開いても、「プロキシオブジェクト」が表示されることはありません。

安全性 信頼性:
上記のようにこのLT VB-COMは、Autodesk社推奨の「イネーブラー」と、それに付随するまったく独自のCOMインターフェースによって構成されています。このため、AutoCAD LTのカスタマイズを実現していますが、まったく問題のない純粋なアプリケーションとなっています。LT VB-COM上で使用できるVBやVBAの関数や命令は、すべてLT VB-COM用にすべてアプリケーション側で用意したものになっています。
Autodesk社の提供しているカスタマイズツール「Auto LISP」や「AutoCAD VBA」、また「ObjectARX」の環境を AutoCAD LTユーザに開放しているものではありません。まったく独自の開発ツールとなっています。
特に同じVBやVBAを使用した「AutoCAD VBA」との関係ですが、本製品「LT VB-COM」は「AutoCAD VBA」とまったく関係のない構造と手法でアプリケーションを作成するための開発キットです。「AutoCAD VBA」用に作成したプログラムは使用できませんので注意してください。 LT VB-COMは、Autodesk社推奨の「イネーブラー」を利用して作成されているアプリケーションです。そのため「イネーブラー」を作成するために必要な制限事項には従って作成されています。


完全に独自の「関数」や「命令」:
LT VB-COMで使用できるVBやVBAの「関数」や「命令」は、LT VB-COM用に独自にすべて開発したものです。そのため、同じVBやVBAを使用するAutodesk社のカスタマイズ手法「AutoCAD VBA」とはまったく関係のない独自の「関数」や「命令」ですべて構成されているので注意してください。


日本語によるプログラミング:
まったく独自の「命令」や「関数」を用意しているLT VB-COMでは、より初心者の方にも簡単にプログラムを作成していただけるように、できるだけ「日本語」によるプログラム設計がおこなえるようになっています。

例えば、図形「円」の「半径」を取得したい場合には、以下のような記述になります。
  例)     es = obj.cad ( "円" , objId , "半径取得" , Null , getData )

この命令の内容から、上記プログラムが「円」の「半径」を取得しようとしていることが簡単に理解できることと思います。


潜在機能の活用:
LT VB-COMは、AutoCAD LTの図面データベースを直接操作する開発ツールです。そのため、AutoCAD LTの図面エディタからは操作できない図面データベース上のオブジェクトを操作することも可能です。それは、AutoCAD LTの図面データベースもAutoCADの図面データベースもまったく同じ内容だからです。AutoCAD LTでは、ただ図面エディタ(作図画面)上からの操作が制限されているので、操作できないオブジェクトがあるだけなのです。その証拠に、AutoCADで作成した図面をAutoCAD LTで読み込んでも、オブジェクトの情報が欠落することはありません。AutoCAD LTでサポートしていない3次元図形などのオブジェクトも、AutoCAD LTの画面上では正しく3次元図形として表示されています。このことからも、AutoCAD LTの図面データベースの中には、AutoCAD LTでサポートされていないオブジェクトの情報も正しく含まれていることがわかります。

この図面データベース上に存在しているAutoCAD LTからは操作できないオブジェクトも、図面データベースを直接操作するLT VB-COMからは操作することが可能です。LT VB-COMでは、AutoCAD LTでサポートしていない以下のオブジェクトを操作することも可能です。
  3次元図形関連
    ・3Dフェイス
    ・ポリフェイスメッシュ
    ・ポリゴンメッシュ
  一般図形
    ・マルチライン(とマルチラインスタイル)
    ・マルチブロック
    ・ラスターイメージ
    ・太線
    ・シェイプ
  カスタマイズ用データ
    ・拡張データ
    ・拡張レコード
    ・ディクショナリ
  表示関連
    ・レンダーモード設定(グーローシェーディングなど)


 
環境
  LT VB-COMに関する各種環境について説明します

<動作環境>
LT VB-COMはAutoCAD LT上で動作します。対応するAutoCAD LTのバージョンは以下の通りです。

対応するAutoCAD LTのバージョン:
 AutoCAD LT 2000i
 AutoCAD LT 2002
 AutoCAD LT 2004
 AutoCAD LT 2005
 AutoCAD LT 2006
 AutoCAD LT 2007
 AutoCAD LT 2008
 AutoCAD LT 2009
 AutoCAD LT 2010
 AutoCAD LT 2011


対応するハードウェアやOS(オペレーティングシステム)は、AutoCAD LTが動作する環境とまったく同じです。
(AutoCAD LT上で動作するためです。)
ご使用のコンピュータ上でAutoCAD LTが問題なく動作していれば、LT VB-COMを使用できるとお考えください。

<ファイル構成>
LT VB-COMの製品には、以下のようなファイルが含まれています。
 LT VB-COMの実行に必要なファイル

LT_VBCOM.dbx 本製品の実行モジュール
LT_VBCOM.dwg 実行のきっかけとなる図面ファイル

 LT VB-COMのサンプルユーティリティ用ファイル

LT_VBCOM.bas 製品本体の機能以外に、便利な機能として作成したサンプル

 LT VB-COMのヘルプ(マニュアル)ファイル

LT_VBCOM.hlp 基本的なヘルプ

 LT VB-COMを便利に設定するためのファイル

LT_VBCOM.dwt LT VB-COMを自動的にロードするためのテンプレートファイル
LT_VBCOM.mnu LT VB-COMをロードできる内容を記述したメニューファイル
LT_VBCOM.scr LT VB-COMを簡単にロードするためのスクリプトファイル



LT VB-COMの実行

  LT VB-COMを使用するための基本設定について説明します

LT VB-COMのインストールは、LT VB-COM用の「Setup.exe」を実行することですべて実行できます。

このヘルプをご覧いただいている方は恐らく、すでにインストール作業は終了していることだと思います。
「Setup.exe」によるインストールにより、必要な環境設定やファイルはすべて準備できています。 あとは、AutoCAD LT上でLT VB-COMを実行(ロード)するだけです。

AutoCAD LT上でLT VB-COMを実行する基本方法:
AutoCAD LTからLT VB-COMを実行(ロード)するためには、専用の図面ファイルを1度開くだけです。
この図面ファイルは、インストールによって作成されたLT VB-COM用のディレクトリ(フォルダー)に存在します。
インストール時に、既定の場所を指定している場合は、以下の場所にLT VB-COM用のディレクトリ(フォルダー)が作成されています。(場所を変更している方は、その変更している場所を参照してください。)

既定の場合:
  C:\Program Files\polymorphism\LT_VBCOM

このディレクトリ(フォルダー)内に存在する以下の図面ファイルをAutoCAD LT上で開きます。
  LT_VBCOM.dwg

AutoCAD LTからこの図面ファイルを開くだけで、LT VB-COMが自動的にロードされます。
LT VB-COMがロードされる際には、AutoCAD LTのコマンドプロンプト上にロードされたことを告げるメッセージが表示されます。
一度LT VB-COMがロードされてしまえば、上記図面は「放棄終了」してもまったく問題ありません。 また、この図面を読み込む作業以外に、AutoCAD LTの「INSERT(ブロック挿入)」コマンドにより作業中の図面に上記の図面をブロック挿入しても、LT VB-COMをロードすることが可能です。

LT VB-COM実行の有効範囲:
AutoCAD LTにLT VB-COMをロードした場合、その有効期限は、AutoCAD LTを終了するまでの間になります。AutoCAD LTを終了しなければ、作業する図面が切り替わる分にはまったく問題なく使用できます。また、複数の図面を開いている場合には、一番手前でアクティブになっている図面がLT VB-COMの対象となる図面になります。
一度AutoCAD LTを終了した場合、次回起動時に再び一度「LT_VBCOM.dwg」を読み込む必要があります。

LT VB-COMを自動実行させる方法:
LT VB-COMの実行は、単純に図面ファイル「LT_VBCOM.dwg」を読み込むだけなので、この図面を読み込む作業を何らかの方法でAutoCAD LTに設定しておけば、簡単なロード手順や、自動ロードなども実現できます。以下にその例を紹介します。

  ・
メニューに組み込む
    必要なときにLT VB-COMをロードさせたい環境を設定したい場合に便利です。
  ・標準設定図面(テンプレート)に指定する
    簡単にいつでもLT VB-COMを自動的にロードさせたい場合に便利です。
  ・スクリプトを使う
    標準図面に影響されずにLT VBCOMを自動的にロードさせたい場合に便利です。

LT-VBCOMのロードをメニューに組み込む

  LT_VBCOM.mnu使用
この方法は、必要なときにLT VB-COMをロードさせたい環境を設定したい場合に便利です。LT VB-COMをロードさせるための専用メニューを作成し、AutoCAD LTに組み込んでおきます。
LT VB-COMをロードするためのメニューの参考として、以下のファイルがLT VB-COMのシステムディレクトリ(フォルダ)(既定の場合「C:\Program Files\polymorphism\LT_VBCOM」)に保存されています。

    LT_VBCOM.mnu

このメニューファイルはLT VB-COMをロードするための内容だけが記述されたファイルです。参考としてそのメニューファイルの内容を紹介しておきます。

---------------------------------------------------------------------
***MENUGROUP=LT_VBCOM
***POP13
[LT VB-COM(&V)]
[LT VB-COMロード(&L)]^C^C-insert LT_VBCOM.dwg ^C^C-purge block LT_VBCOM n
---------------------------------------------------------------------

このメニューファイルを使用する方法として以下の2種類の方法が考えられます。
  @ AutoCAD LT上で現在のメニューにLT VB-COM用メニューグループのみを追加する

LT VB-COM用のメニューファイル「LT_VBCOM.mnu」をそのまま使用して、簡単にAutoCAD LTにメニューを追加することができます。この方法はAutoCAD LT上の操作だけで実現できます。その手順は以下の通りです。

手順1:AutoCAD LTのメニューから以下を選択または、
    「MENULOAD(メニューロード)」を実行します。

[ツール(T)]→[カスタマイズ(C)]→[メニュー(M)]

手順2:開かれた「メニュー ロード」ダイアログの「メニュー グループ」タブ
    から、「LT_VBCOM.mnu」を選択、ロードします。


手順3:「LT_VBCOM.mnu」がロードされると、「メニュー グループ(E)」
    内に、「LT_VBCOM」が表示されます。
    表示された「LT_VBCOM」を選択します。

手順4:そのまま「メニュ バー」タブを選択します。

手順5:すると、「メニュ バー」タブ内の「メニュー(U)」内に「LT_VBCOM」が現れます。

手順6:「メニュ バー」タブ内の「メニュ バー(B)」内で、任意の場所を
    を選択し、「挿入(I)>>」ボタンで「LT_VBCOM
    を指定のメニューの中に挿入します。

  A 既存のAutoCAD LT用メニュー「ACLT.mnu」にLT VB-COMのロード内容を直接記述する

この方法は、既存の「ACLT.mnu」をメモ帳などのテキストエディタで編集する必要がありま
す。「ACLT.mnu」を編集後、AutoCAD LTのメニューロード機能で「ACLT.mnu」を再ロー
ドします。以下にその手順を紹介します。


    手順1:「ACLT.mnu」をメモ帳などで直接編集します。

表示したいメニュー項目にLT_VBCOMロード用のメニューを追加します。例えば、プルダウンメニューの「ファイル(F)」に追加したい場合は、以下のように、「ACLT.mnu」内の「***POP1」の中にロードの内容を記述します。

     (「ACLT.mnu」内)
   -------------------------------------------------------------------------

***POP1
**FILE
ID_MnFile [ファイル(&F)]
ID_New [新規作成(&N)...\tCtrl+N]^C^C_new
ID_Open [開く(&O)...\tCtrl+O]^C^C_open
ID_DWG_CLOSE [閉じる(&C)]^C^C_close
[--]

-----中略----

ID_SendMail [送信(&D)...]
ID_Props [図面のプロパティ(&I)...]^C^C_dwgprops
           [--]
ID_Ltvbcom [LT VB-COM ロード(&L)]^C^C-insert LT_VBCOMX.dwg ^C^C-purge block LT_VBCOMX n
           [--]
ID_MRU      [図面ヒストリ]


     -------------------------------------------------------------------------  
   手順2:上で修正した「ACLT.mnu」をAutoCAD LT上でロードします。

AutoCAD LTのメニューから以下を選択または、「MENULOAD(メニューロード)」を実行します。
[ツール(T)]→[カスタマイズ(C)]→[メニュー(M)]

    手順3:「メニュー ロード」ダイアログからロードを実行します。

開かれた「メニュー ロード」ダイアログの「メニュー グループ」タブから、「ACLT.mnu」を選択、ロードします。拡張子を「.mnu」にして「参照(W)」してください。「ACLT.mnu」を見つけて選択した後、「ロード(L)」を実行すると、変更したメニューの内容に更新されます。

これらの手法は通常のAutoCAD LTのカスタマイズ作業になります。詳細はAutoCAD LTのマニュアルやヘルプを参照してください。


LT-VBCOMのロードをスクリプトに設定する

  LT_VBCOM.scrを使用

この方法は、標準図面に影響されずにLT VBCOMを自動的にロードさせたい場合に便利です。LT VB-COMをロードさせるための自動実行ファイル「スクリプト」を利用し、AutoCAD LTから実行します。
LT VB-COMをロードするためのスクリプトの参考として、以下のファイルがLT VB-COMのシステムディレクトリ(フォルダ)(既定の場合「C:\Program Files\polymorphism\LT_VBCOM」)に保存されています。
    LT_VBCOM.scr

このスクリプトファイルはLT VB-COMのロードを自動実行するための内容が記述されたファイルです。参考としてそのスクリプトファイルの内容を紹介しておきます。

---------------------------------------------------------------------
-insert LT_VBCOM.dwg 0,0 1.0 0.0
_undo 1
---------------------------------------------------------------------

このスクリプトファイルをAutoCAD LT上で実行するためには、以下の2種類の方法が考えられます。
  @ AutoCAD LT上から任意に実行

この方法は、AutoCAD LTのコマンドを利用してスクリプトファイルを指定し、実行します。スクリプトの実行が必要な場合にだけ、任意に実行できます。

    手順1:「SCRIPT(スクリプト実行)」コマンドを実行します。

AutoCAD LTのメニューから以下を選択または、「SCRIPT(スクリプト実行)」コマンドを実行します。
[ツール(T)]→[スクリプト実行(R)...]

    手順2:スクリプトファイルを指定します。

「SCRIPT(スクリプト実行)」コマンドによって表示される「スクリプト ファイルを選択」ダイアログ上で、「LT_VBCOM.scr」を選択、ロードします。

  AAutoCAD LT起動時に自動実行

この方法は、あらかじめAutoCAD LTの起動時に自動的に実行されるスクリプトファイルを指定しておく方法です。この設定をしておけば、AutoCAD LTを起動する度に自動的に指定のスクリプトが実行できます。

    手順1:AutoCAD LTのコマンドラインスイッチを開く。

AutoCAD LTには「コマンドラインスイッチ」と呼ばれる、起動時のオプションを設定する機能があります。このオプションを使用するためには、AutoCAD LTの「ショートカット」などのコンピュータ上のアイコンの内容を編集します。AutoCAD LTの「ショートカット」のアイコンを右クリックし、表示されるポップアップメニューの中から「プロパティ(R)」を選択します。

    手順2:AutoCAD LTのコマンドラインスイッチを追加。

「プロパティ(R)」を選択すると、「AutoCAD LTのプロパティ」ダイアログボックスが表示されます。この中の「リンク先(T):」に、実際に起動するAutoCAD LTの実行モジュール、「aclt.exe」が以下のようnパス付きで指定されています。
 "C:\Program Files\AutoCAD LT 2000i\aclt.exe"
この後ろに起動時に自動実行するスクリプトファイルを指定することができます。スクリプトの指定には、コマンドラインスイッチ「/b」を使用します。このオプションを利用して以下のようにスクリプトファイル名を指定します。
 "C:\Program Files\AutoCAD LT 2000i\aclt.exe" /b "LT_VBCOM"
これでAutoCAD LTの起動時に「LT_VBCOM.scr」実行する設定になります。もしも、「LT_VBCOM.scr」の存在するディレクトリ(フォルダ)にAutoCAD LTの検索パスが設定されていない場合には、パスを含めてコマンドラインスイッチを指定します。これで、次回のAutoCAD LTの起動からは、スクリプトが自動実行されることになります。
 /b "C:\Program Files\polymorphism\LT_VBCOM\LT_VBCOM"

これらの手法は通常のAutoCAD LTのカスタマイズ作業になります。詳細はAutoCAD LTのマニュアルやヘルプを参照してください。


LT-VBCOMのロードを標準設定図面で設定する

  LT_VBCOM.dwtを使用
この方法は、簡単にいつでもLT VB-COMを自動的にロードさせたい場合に便利です。LT VB-COMのロードに必要な図面「LT VB-COM.dwg」と同じ内容のテンプレートファイルとして、「LT VB-COM.dwt」が用意されています。この「LT VB-COM.dwt」を図面を開く際のテンプレートとすることで、図面を開く際にLT VB-COMを自動的にロードさせることが可能になります。
LT VB-COMをロードするためのテンプレートファイル「LT VB-COM.dwt」は、LT VB-COMのシステムディレクトリ(フォルダ)(既定の場合「C:\Program Files\polymorphism\LT_VBCOM」)に保存されています。
    LT_VBCOM.dwt

このテンプレートを使用するためにはAutoCAD LTで図面を開く際に「テンプレートを使用」を選択し、ここで「LT VB-COM.dwt」を指定します。

(上の図は、AutoCAD LT 2000iのテンプレートメニューです。)


ヘルプの活用

  より便利にヘルプをご利用いただくための説明です

このヘルプは、マニュアルとしてもご利用いただけます。そのため、説明は詳細になっているため多くの項目から構成されています。その中には、いくつかの機能で共通の内容や説明の重複する部分が存在するために、同じ説明を参照するような部分も多く含まれます。
また、すべての「命令」の説明には必ずサンプルプログラムを添付しています。解説の内容と合わせて、このサンプルを利用すれば簡単に各命令の機能を知ることができるようになっています。

<ヘルプのわかりにくい部分>
ヘルプの構造は、基本的に通常のソフトウェアに添付されているヘルプと何ら変わりありません。
しかし、一部解説の中で表記上わかりにくいと思われる場所があるので、ここで事前に説明しておきます。わかりにくいと思われる場所は、図面データベース内の各オブジェクトの操作を解説している部分です。このオブジェクト操作に関する部分では、以下のように解説されています。
---------------------------------------------------------------------

AcDbObject(全オブジェクト共通)
 
AcDbEntity(全図形共通)
  
AcDbCurve(線形図形共通)
   AcDbCircle(円)
AutoCADおよびLTの「CIRCLE(円)」コマンドによって作成された「円」図形オブジェクトを操作するための命令群です。
□ AcDbCircle(円)図形オブジェクトの作成

・AcDbCircle(円)図形オブジェクトの操作
□ center(または getCenter) 日本語名:「中心取得」
□ setCenter 日本語名:「中心設定」
□ radius(または getRadius) 日本語名:「半径取得」
□ setRadius 日本語名:「半径設定」
 □ normal(または getNormal) 日本語名:「法線取得」
 □ setNormal 日本語名:「法線設定」
 □ thickness(または getThickness) 日本語名:「厚さ取得」
 □ setThickness 日本語名:「厚さ設定」

ここでは「円」の操作についての解説がされております。この説明を見る限り、「円」オブジェクトを操作する方法は上記8つの方法しか見当たりません。これだけでは、「円」の「色」や「線種」もわかりませんし、「画層」などの情報もわかりません。このことから、実際にはもっと多くの操作方法が隠れていることが想像できます。それが、説明の先頭に付いている「AcDbObject(全オブジェクト共通)」や「AcDbEntity(全図形共通)」、「AcDbCurve(線形図形共通)」になります。これらの情報は「円」オブジェクトを含む、多くの図形オブジェクトで共通に使われている機能なのです。 つまり、「円」オブジェクトの操作方法は、以下の説明に記述されているすべての方法が使用可能となります。 AcDbCircle + AcDbCurve + AcDbEntity + AcDbObject

これは、操作可能なすべてのオブジェクトのツリー構造からも想像がつきます。

---------------------------------------------------------------------
(図形)の派生クラス
AcDbObject(全オブジェクト共通)
   |- AcDbEntity(全図形共通)
          |
          | 線形図形
          |- AcDbCurve(線形図形共通)
          |     |- AcDbCircle(円)
          |     |- AcDbLine(線分)
---------------------------------------------------------------------

「AcDbObject(全オブジェクト共通)」はすべてのオブジェクト(図形、非図形問わず)に共通で使える命令が含まれています。「AcDbEntity(全図形共通)」はすべての図形オブジェクトに共通で使える命令が含まれています。「AcDbCurve(線形図形共通)」はすべての線形のオブジェクトに共通で使える命令が含まれています。
つまり、これらの内容をすべて含めたものが実際にオブジェクトで使用できるすべての命令になるわけです。目的の機能が見つからない場合は、これら共通で使える設計図の内容を確認してみる必要もあるので、注意してください。

<ヘルプにおけるサンプルプログラム>
基本的にオブジェクトを操作するすべての解説にサンプルプログラムを提供しております。
これらのサンプルは、プログラムの一部を抜粋したものではなく、小さなプログラムとしてそのまま動作する、基本的なサンプルプログラムとなっております。そのため、これらのサンプルプログラムを、このヘルプからコピーペーストし、VB(Visual Basic)またはVBA(Visual Basic for Application)のプログラムエディタへ貼り付けてください。そうすることで、プログラムをそのまま実行できます。
例) -------------------------------------------------------------------------
[使用例]
Sub Sample()
   Dim es As Boolean    '(命令の「エラー状況」を格納する変数宣言)
   Dim objId As Variant   '(「オブジェクトID」を格納する変数宣言)
   Dim chk As Boolean    '(チェックの結果を格納する変数宣言)
   '外部プログラムとの接続手続き
   Dim obj As Object     '(外部プログラムとの接続手続き保存用)
   Set obj = GetObject ( , "LT_VBCOM.Application") '(外部プログラムとの接続手続き)
   es = obj.util ("最後の図形" ,Null , objId) '(最後に作図した図形のオブジェクトIDを取得)
   chk = obj.typeCheck ("円" ,objId) '(命令が使用できるかクラス名をチェック)
   If chk Then        es = obj.cad ("円" , objId ,"半径設定" , 1.5 ,Null )
       '実行が成功すると図形が指定の状態に変化します
   Else
       MsgBox "図形は「円」ではありません", vbOKOnly , "エラー表示"
   End If
End Sub
-------------------------------------------------------------------------


 
使用上の注意

  LT VB-COMの使用上の注意について説明します

アプリケーションやプログラムの設計において、開発ツールの注意点や機能制限などの特性は重要な設計のポイントになります。なぜならば、この特性を把握していないとプログラムの作成中に作業が行き詰ってしまうことになるからです。機能制限や問題点を事前に認識し、それらの条件を踏まえてアプリケーションやプログラムの設計を行う必要があります。そのためにも是非、この項目に目を通しておいてください。

MDI(マルチドキュメント)への対応:
LT VB-COMは、MDI(マルチドキュメント)に対応しております。しかし、ドキュメントの切り替えやアクティブドキュメント以外のドキュメントへの対応は、現在のバージョンでは対応しておりません。
1つのAutoCAD LT内で、複数の図面を開いている(MDIの状態の)場合、LT VB-COMは常に一番手前のアクティブドキュメントの図面データベースに対してのみ有効です。複数の図面に対してLT VB-COMを利用する場合は、この特性を踏まえた上で使用してください。

複数のAutoCAD LTの実行:
AutoCAD LT自体を複数実行している環境は、LT VB-COMではサポートしておりません。AutoCAD LTが複数実行されている場合、LT VB-COMがどのAutoCAD LTに対して有効かは保障の範囲ではありません。

「イネーブラー」としての機能制限:
LT VB-COMはオブジェクトイネーブラー(「イネーブラー」)として作成された実行モジュールです。そのため、「イネーブラー」としての機能制限がそのまま適用されています。この「イネーブラー」の機能制限は以下の通りです。

  AutoCAD LTの図面エディタ関連の機能は使用できない

一言で表現すると上記の制限ですが、この「エディタ関連」という表現の中には多くの意味が含まれています。その中で、プログラムの設計に関連する主な内容を以下に紹介します。

    ・コマンドの操作が使用できない
    ・作図画面上での図形の選択ができない
    ・作図画面上で座標値の指示ができない
    ・コマンドラインに入力された文字や数値を取得できない
    ・作図画面上のグラフィックに関する操作ができない

これらの制限事項は、アプリケーションやプログラムを設計する上で大きな問題となります。しかし、上記の機能はLT VB-COMの機能としては用意されていませんが、VB(Visual Basic)またはVBA(Visual Basic for Application)の標準関数などを利用して、ある程度同等の機能を実現することも可能です。

例えば、コマンドの実行などはVB(Visual Basic)またはVBA(Visual Basic for Application)の「SendKeys」や「SendMessage」などを利用して実現することも可能です。それにより、LT VB-COMでカバーされていない機能などは、代わりにコマンドの実行という形で実現することもできます。
また、作図画面上での図形の選択や座標値の指示は、LT VB-COMの機能とVB(Visual Basic)またはVBA(Visual Basic for Application)の標準機能を組み合わせることで、同等の機能が実現できます。この実現方法は、ユーティリティのサンプルプログラム「LT VB-COM.bas」としてご提供しております。その使用方法につきましては、付録の「参考ユーザインターフェースツール」を参照してください。

「デザインセンター」の制限(重要):
LT VB-COMを使用する際には、AutoCAD LTの「デザインセンター」を使用しないようにしてください。残念ながらLT VB-COMは、AutoCAD LTの「デザインセンター」に対応していません。「デザインセンター」を使用したままLT VB-COMを使用すると、シンボルテーブル関連の操作の際に、重大なエラー(フェイタルエラーやインターナルエラー)を発生します。もしも、どうしても「デザインセンター」との併用が必要な場合は、シンボルテーブル関連のオブジェクトを操作せずに、図形関連のオブジェクトの操作に限定すればある程度の動作は実現できます。(ただし、動作の保障はできませんので、独自に検証を行っていただく必要があります。ご了承ください。)